「ゼノ」少年牧場について
わたしたち社会福祉法人「ゼノ」少年牧場は、1962年、創始者故ゼノ・ゼブロフスキー修道士の「障がいのある子どもたちの楽園をつくりたい」の願いのもと、広島県の沼隈にて産声をあげました。ゼノ修道士の「人間是れみな同じ」の精神に共感してくださった多くの人たちのご支援により開設したわたしたち「ゼノ」少年牧場は、現在、福山市沼隈町、福山市神辺町、岡山県井原市、の3つのエリアにて、知的障がいのある人、乳幼児、児童といった人たちへ多数の福祉サービス事業を展開しています。現在の日本では、超少子高齢化による人口減少、自然災害による復興活動など様々な社会情勢の変化があります。この課題に対して、わたしたち「ゼノ」少年牧場は、福祉を必要とする利用者・家族の皆様、スタッフ、そして地域社会のために、迅速に対応していきたいと考えています。
理念
明日を信じ限りなき前進をしよう
理事長挨拶
理事長:寳子丸 周吾
(ほうしまる しゅうご)
2025年度を迎えるにあたって
今年もお別れと出会いの交錯する季節がやってまいりました。毎年度繰り返すことで慣れているつもりでも、長年にわたってご尽力いただいた職員との別れは寂しい気持ちが溢れてきます。一方で志を抱いて夢と希望に瞳を輝かせながら、どこか不安な気持ちを押し殺している若者たちの新たな人生が始まる季節でもあります。ご尽力いただいた職員にも、新たに仲間に加わってくれた若者にも感謝したいと思います。ありがとうございます。
今年は、新卒者9人と既卒者3人合計12人の若者が「ゼノ」少年牧場で働いてくれることとなりました。また、2024年度中に新しく15人のベトナム人の方が共に働いてくれています。
少子高齢化の進展、物価高騰、デジタル社会、電子マネー・・・等々、目まぐるしく世の中の仕組みや環境が変化していく中で、「ゼノ」少年牧場では2025年を目標に人財の確保や育成を重点的に取り組んでまいりました。
人口が減少し労働力が不足していく中でも子どもたちや障がいのある人たちを支えるための仕組みや事業はできる限り縮小することなく継続して次世代に継承していくことが社会福祉法人「ゼノ」少年牧場としての使命であると思っています。これからの「ゼノ」少年牧場は、2040年を見据えて行動をしていかなければなりません。その行動をスタートさせる最初の年が2025年という節目の年になると思っています。
これまで取り組んできた人財の確保・育成に関する取り組みは、ますます重要な課題となっていきます。ベトナムで取り組んでいるNGO ZENOの取り組みや外国人の育成・キャリアアップの仕組みを確立させるための取り組みを始めたいと思っています。
また、人口減少に対応するために取り組む必要のある課題は、進化していくデジタル技術を積極的に取り込み、効率的な事業運営と支援技術・サービスの質の向上を進めていくことが重要であると考えています。
経済状況や社会環境が大きく変化していく中でも、「ゼノ」少年牧場の理念「人間是みな同じ」「明日を信じ限りなき前進をしよう」の精神は、変わることはありません。新しく加わったスタッフや外国人の方もそれぞれのアイデアと視点で共に「ゼノ」少年牧場をより良い場所にしていくために力を合わせてほしいと願っています。