藤津 翔子
職種:就労支援ワーカー
所属:ゆめサポート・バク
入職:2014年4月
実習で大逆転 進路を決めた予想外のできごと
私は、短大保育学科を卒業しています。保育学科の実習には保育分野と福祉分野の実習がそれぞれあります。
ずっと保育士になりたくて、ある保育所で楽しみにしていた実習を迎えました。
でも、いざやってみると自分には向いてないかもって感じて。
人前で話すのが苦手な上に子どもをリードする立場って…?どうしたらいいのかわからず、単純に子どもが好きってだけではダメなんだと感じました。
重い気持ちで保育実習を終えて。
違う仕事を探そうとハローワークにも行きました。
卒業も控え悩んでいた頃、今度は福祉分野の実習で「ゼノ」少年牧場の児童入所施設に行くことになりました。
もう、感動しました!子どもたちがかわいくて、かわいくて。そして純粋で。
実習一週間泊まり込みはあっという間で。休みの日も「早く子ども達に会いたい」って。
保育実習で強く感じたコンプレックスも感じることがなくて。
もう「ここで働きたい!」一択。
実習後、すぐハローワークに相談し「ゼノ」少年牧場の求人を探してもらいました。念願の児童入所施設に入職しました。
女性が働くこと ライフステージが変わること
それが10年前。結婚、出産、育児もあり今度は成人の就労支援事業所で働いています。女性はライフステージが変わるタイミングで仕事どうしよう?と立ち止まるかもしれません。
「ゼノ」では相談すると力になってくれる。
必ず希望が通るわけではなく、タイミング諸々があるとは思いますが。私の場合、出産・育児休暇取得はもちろん、住まいが変わって遠方になることを相談したら、働きやすい場所(通勤距離の短縮)に部署異動が実現できました。子育てに関する福利厚生や制度も「ゼノ」では充実していると思います。
そして仕事も子育てや家庭のことも楽しむ。私が考えていることはシンプルにこれだけです。
仕事でも家庭でも大変だと感じる瞬間はおまじないのように「今、私成長させてもらってる」って自分を励ましています。
福祉を楽しむセンス 人と話すことが好き関わることが好き
毎日が楽しいです。はじめは児童入所施設から成人就労支援事業所で働くってどんなかな?と思っていました。
でも、児童とか成人とか年齢の違いなんてない。一瞬一瞬、利用者さんと喜怒哀楽を楽しんでいます。色んなハプニングがあり日々違うことの連続。
でも利用者さんと一緒に笑って、喜んで楽しんで。悲しむときもあって。それ(一緒に喜怒哀楽を楽しむこと)が仕事になるってすごい!他にある?福祉ならでは?私が10年目とは思えないぐらいおっちょこちょいなんですけども。利用者さんが私のミスをカバーしてくれます…。私が間違えたらまた教えてねって利用者さんにお願いしています…。「ごめんね」と「ありがとう」と「よろしくね」は惜しみなく使う!
私にとっての福祉は、利用者さんを支えるとかじゃなくて利用者さんにも支えてもらうことかも。お互いさまな感覚です。一緒に同じ製品を作って、おいしいねって言い合って。一緒にこう、進んでいる感覚が私を幸せにしてくれています。
どんなに感謝してもしきれない 周りの人が私を支えてくれる
「周りの職員さんに支えられてもらいながら正規職員で働けている」この一言に尽きます。子どもの病気とか、急に熱が出たのでその日の朝にお休み下さいとか。
困るじゃないですか、現場は。
でも子育てしている女性にとって本当に気持ちをわかってくれる職場です。
私の実家は遠方で、家のことで休まないといけない事情があっても「いいよ、いいよカバーするよ」って。それでも私がためらっていると「次に新しい職員さんがきたら今度は藤津さんが同じようにしてあげたらいいんだよ。みんなが通る道なんだからね」って。そうやって温かい言葉で励ましてくれます。
だからもう私は、自分にできる範囲のことを精一杯。向上心とかチャレンジとか立派なものはない代わりに、ひたすら一生懸命です。10年目職員のセリフじゃないけど、ただただ一生懸命楽しく、楽しく過ごしたい。みんなと一緒に。
福祉の可能性
間口は広いし、資格も特に必要ない(なかには資格が必要な職種もあるけど)。だから、誰でもチャンスや可能性はあって。本人の気持ち一つでどんなことにもチャレンジできる分野だと思います。
そのなかでも人に対する優しさとか、思いやりっていう気持ちさえあれば、この福祉の業界でとても力になっていける可能性がある。
誰でも関われることそのものに大きな可能性があると思っています。
十人十色の魅力。そんな福祉の現場を「ゼノ」少年牧場で形にしていけたら嬉しいです。